ブックタイトル【試し読み】Financial Adviser 2017年4月号
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【試し読み】Financial Adviser 2017年4月号
061 Financial Adviser(図表3)。 従来のリスク細分型保険は、健康の度合いで標準体、健康体、非標準体などに分類したり、喫煙者と非喫煙者に分けたりすることでリスクに対応した保険料を設定してきた。現在各社が取り組んでいるのは、医療ビッグデータ(健康診断やレセプト情報)の解析によるリスク判断情報の入手や契約者個々の健康状態をウェアラブル端末等で把握し、保険料に反映するものだ。 ネオファースト生命は、2016年12月1日から「健康年齢R」を用いて、以後の保険料を決定する仕組みの新商品「カラダ革命(無解約返戻金型7大生活習慣病入院一時給付保険)」を発売した。契約時には実年齢を用いて保険料を算出するが、3年ごとの更新時には、健康診断等の検査項目結果等に基づいて算出した健康年齢Rを用いて、以後の保険料を決定する。健康年齢Rが若いほど保険料が安くなるという、従来にない新しい価値観を導入した保険商品だ。 図表3で挙げたとおり、すでに各社で医療ビッグデータやウェアラブル端末を活用したデータ収集などの取組みが進んでいる。今後新たな商品開発競争が激化するのは確実だ。 なお、インシュアテックを活用した商品開発については、こうした技術を有する既存のIT企業や新たなノウハウを有するITベンチャーなどとの提携が不可欠だ。このことは保険商品のみならず、広くAIやスマートフォンなど情報技術を活用した契約者サービスの開発にもつながっていく。 例えば、すでにアプリによる健康・生活改善情報の提供、契約者・家族の見守り機能の提供、認知症予防アプリの提供、ロボットスーツ(医療用)の活用などがある。特定保険商品とサービスが一体化することによって新たなサービスにつなげるなど、保険商品を補完することになる。社 名提携先提携概要日本生命(商品)野村総合研究所ニッセイ情報テクノロジーなど野村総合研究所の「NRIハッカソン2016」への協賛。人工知能活用による顧客対応の迅速化を目指した実証実験。豪州MLCで試験的に導入されている、ウェアラブル端末のデータで保険料を割引するサービスに関する知見やノウハウの活用を検討。第一生命(商品)日立製作所日本アイ・ビー・エム国立がん研究センターなど「医療ビッグデータ」を生命保険事業に活用するための共同研究を開始。将来の疾病罹患を予測するモデルを構築(日立)。疾病の発症リスク予測や重篤化防止の健康改善、治療モデルの構築を検討。当面、糖尿病にフォーカス(日本アイ・ビー・エム)。住友生命(商品)ソフトバンクディスカバリー契約者を5つの健康ステージに区分、上位グループには翌年の保険料を割り引く商品「健康増進型保険」の研究・開発。明治安田生命(サービス)㈱FiNC同社の健康保険組合が開催する生活習慣改善キャンペーン参加者(2万人)を対象に、生活習慣改善のための行動要因を分析するプログラム開発で基本合意。太陽生命(サービス)㈱InfoDeliver認知症の予防をサポートするスマートフォンアプリ「認知症予防アプリ」を「ひまわり認知症治療保険」等の加入顧客に提供することで合意。大同生命メットライフ(商品)サイバーダイン㈱サイバーダインが提供するロボットスーツ(HAL医療用)を用いた特定の疾病治療に対し、治療費負担軽減へ新たな保険商品の開発を目指す。SBI生命(商品・サービス)㈱FiNC終身医療保険「も。」の加入者を対象に、健康管理や生活習慣改善のためのアプリ(「FiNCアプリ」)を提供。今後はパーソナル保険開発を目指す。損保ジャパン日本興亜ひまわり生命(商品)DeSCヘルスケア㈱リスト型のウェアラブル端末を活用して顧客の健康状態を保険料に反映させる新たな医療保険を検討。ネオファースト生命(商品)㈱日本医療データセンター㈱日本医療データセンターが開発した「健康年齢R」を使用し、「健康年齢」で保険料を決める保険商品の共同検討を開始。12月から新商品を投入した。図表3 生命保険会社のインシュアテックの取組み特別企画 2017年度の保険商品のトレンドを押さえる!