ブックタイトル【試し読み】Financial Adviser 2017年4月号

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概要

【試し読み】Financial Adviser 2017年4月号

Financial Adviser 028 これらの情報をまとめて作成したCF表が、図表3である。このCF表は縦軸が時間軸になっており、横軸が収支の内訳になっている。一般的なCF表は横軸が時間軸になっているが、それを縦軸にしてもまったく問題はない。 CF表の項目をみてもらうと、給与収入はご主人と奥さまで分かれている。また、交通・通信費や保険料も個別の項目として設定されている。CF表に表示する項目を、どのような分類にするのかは分析するFP側に委ねられている。筆者の場合、後で修正を加えることになりそうな項目はできるだけ単独の項目にしておくようにしている。ここでは、収入3つ、支出7つの項目に分類している。 作成したCF表をグラフ化したものが、図表4である。ここでは、資産の推移が積上げグラフとして確認できる。また、毎年の収支も折れ線グラフで示しているため、時系列で確認できるようになっている。なお、横軸の年齢は「ご主んのパート収入は、いわゆる「106万円の壁」の問題で減少して100万円。一方の支出は、生活費と住宅費用はともに156万円(月額13万円)、次いで、交際費と交通・通信費が72万円、60万円と続く。収入と支出を比べてみた結果、初年度の収支は、40万円程度の黒字となっている。 図表2は、今後10年間の近代家の世帯支出の予想をまとめたものである。家計の中で値が最も変動するのは教育費である。そのため横軸は、息子の健君の年齢にしてある。18歳のときに教育費が大きくなっているのは、大学受験の準備と入学金等の支払いを考えているからである。今後10年程度を見通すと、支出側の主な変動要因は、健君の教育費であろうと考えられる。後で見直しを行う費目は単独の項目にしておくCF表を作成する2代家はご主人の太郎さん(45歳)、奥さまの恭子さん(48歳)、一人息子の健君(13歳・中学1年)の3人家族である。恭子さんは、近くのスーパーでパートとして働いている。昨年導入されたパート勤務者に対する社会保険の適用拡大(いわゆる106万円の壁)の影響で、2017年からはパート収入は年間100万円になると見込まれている。「近代家の家計は、このままで大丈夫なのか」という点について、キャッシュフロー(CF)表を使いながら分析を進めてみたい。大学の入学金等があるため教育費の変動が最も大きい現状を把握する1 図表1は近代家の収入と支出をまとめたものである。CF表の初年度の収入と支出をグラフ化したものと考えるとよい。 世帯主の太郎さん(45歳)の年収は手取りで450万円。恭子さバームスコーポレーション有限会社取締役社長 CFPR杉山 明本当の意味で「顧客本位」の提案を行うためにはキャッシュフロー分析が欠かせない。本稿では、キャッシュフロー分析によるオーダーメイドの提案の手順やポイントを解説する。キャッシュフロー表を活用したオーダーメイドの提案はこう行う近